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8月16日のフォレストリー・ラボでは、「チェーンソーによる伐木等特別教育」1日目を開催しました。
今回の講習では、チェーンソーを安全に使用するための基礎知識を学ぶだけでなく、実際にチェーンソーを手に取り、基本操作から丸太の切断、玉切りまで、実技を通して学びました。初めてチェーンソーを扱う受講者もいる中、皆さんは講師の説明を真剣に聞き、一つひとつの動作を確認しながら練習に取り組みました。
1日目は、午前中に森林内で実技講習、午後から教室で学科講習という流れで進めました。
■ 午前:実際にチェーンソーを操作して基本を学ぶ
午前中は、森林内で実技講習を行いました。まずは、チェーンソーを安全に使用するための基本的な確認から始めます。
【始業前点検:機械と周囲を確認する】
チェーンソーを使用する前に、以下の項目を確認しました。
- チェーンソー本体に損傷や緩みがないか
- 燃料・チェーンオイルの量や状態
- ソーチェーンの張りが適正か
- チェーンブレーキなどの安全装置が正常に作動するか
- 作業場所や周囲の状況に危険がないか
- 他の作業者との位置関係や安全な作業スペースが確保されているか
チェーンソーは、エンジンを始動してすぐに切り始めるのではありません。「作業前に機械と周囲の安全を確認する」という基本を習慣にすることが、安全な作業の第一歩です。
【エンジン始動と基本操作】
点検を終えた後は、講師の指導のもとでエンジンを始動し、チェーンソーの正しい持ち方や基本姿勢を練習しました。
チェーンソーは常に両手で保持することが基本です。特に左手の親指をハンドルに巻きつけることで、万が一チェーンソーが不意に動いた場合でもしっかりと保持しやすくなります。こうした基本姿勢を身につけることが、安全なチェーンソー操作につながります。
実際にチェーンソーを動かしてみると、エンジンの音や振動、本体の重さなど、触れてみなければ分からない感覚があります。こうした感覚を体験しながら、チェーンソーを安定して扱うための基本姿勢を身につけていきました。
【丸太の切り方を学ぶ】
基本操作を確認した後は、実際の丸太を使って切断の練習を行いました。1日目は、いきなり立木を伐倒するのではなく、まず丸太を使ってチェーンソーの基本的な操作と切断方法を身につけることから始めました。
講師からチェーンソーの操作方法や姿勢、切断時の注意点について説明を受け、受講者一人ひとりが実際にチェーンソーを操作しました。チェーンソーを丸太に当て、切り進めていく中で、重さや振動を感じながら、無理に力を入れず、機械の性能を利用して切ることを意識します。
まずは「どのように切るのか」という基本的な感覚を身につけることが、この実技の目的です。
【丸太を切りながら「キックバック」の危険性を学ぶ】
丸太の切断方法を学んだ後は、実際のチェーンソー操作の中で特に注意しなければならない「キックバック」について学びました。
<キックバックとは?>
キックバックとは、ガイドバーの先端付近が木材に接触した際などに、チェーンソーが突然作業者側へ跳ね返る現象です。チェーンソー作業における非常に危険な現象の一つで、発生すると作業者が反応して避けることが難しいため、「起きてから避ける」のではなく「起こさないための操作をする」ことが重要です。
実技では、講師の説明を受けながら、キックバックが起こる危険性のある場所や、チェーンソーの正しい保持方法について確認しました。
<キックバックを防ぐために>
- チェーンソーを両手でしっかり保持する
- ガイドバーの先端を不用意に木材へ当てない
- 安定した姿勢で作業する
- チェーンブレーキなどの安全装置を正しく使用する
- 作業中は常にチェーンソーの動きに注意する
キックバックは、発生してから対処するのではなく、発生する可能性を予測し、危険な操作を避けることが重要です。実際にチェーンソーを使いながら学ぶことで、単に説明を聞くだけでは分かりにくい動きや危険性を、より具体的に理解することができました。
【玉切りの基本を学ぶ】
続いて、丸太を一定の長さに切断する「玉切り」の練習を行いました。玉切りは一見単純な作業に見えますが、丸太にかかっている力を正しく判断しなければ、チェーンソーのガイドバーが挟まれたり、丸太が突然動いたりする危険があります。
そこで、切断する前に「丸太がどのような状態になっているのか」を確認することから始めました。
<丸太にかかっている「力」を読む>
倒れた幹は、地面に支えられたり、曲がった状態になったりすることで、場所によって異なる力がかかっています。引き伸ばされている側を「張り側」、押し縮められている側を「圧縮側」と呼びます。
例えば、丸太が曲がっている場合には、曲がりの外側(凸側)が「張り側」、内側(凹側)が「圧縮側」となることがあります。こうした丸太の状態を正しく見極めてから、どこから・どのような順番で切るのかを判断することが、安全な玉切りの基本です。
<圧縮側と張り側を考えて切る>
丸太を切断するとき、切り方を誤ると切断面が閉じてガイドバーが挟まれることがあります。そのため、丸太にかかっている力を見極め、圧縮側から切り込みを入れ、反対側から切り進めるなど、丸太の状態に応じた切断方法を選択します。
講習では、実際の丸太を見ながら、以下の手順を意識して練習しました。
- 丸太にどのような力がかかっているかを確認する
- 圧縮側と張り側を判断する
- ガイドバーが挟まれないように切断方法を考える
- 丸太が動く可能性を予測する
- 自分が安全な位置にいることを確認する
また、斜面での作業では、切断した丸太が転がってくる危険があります。そのため、丸太だけを見るのではなく、自分の立ち位置や周囲の状況まで確認して作業することの重要性も学びました。
<先回し切りと元回し切り>
玉切りでは、チェーンの動きによって「先回し切り(引き切り)」と「元回し切り(押し切り)」という2つの切り方があります。それぞれに特徴があり、丸太の状態や作業環境に応じて使い分ける必要があります。
- 先回し切り(引き切り):ガイドバーの上側を使って切る方法。チェーンの動きによってチェーンソー本体が木に引きつけられるため、比較的安定して切断しやすい。
- 元回し切り(押し切り):ガイドバーの下側を使って切る方法。チェーンソーを押し出すような力が働くため、先回し切りとは異なる操作感がある。
どちらか一方だけを覚えるのではなく、丸太の状態や切断する位置を確認したうえで、安全な方法を選択することが大切です。講習では、それぞれの特徴を確認しながら、実際の丸太を使って切断方法を学びました。
【午前の実技を通して学んだこと】
午前の実技講習では、実際の立木を伐倒することはせず、チェーンソーの基本操作と丸太の切断を中心に、安全な作業方法を学びました。作業前の点検から始まり、エンジンの始動、正しい持ち方や姿勢、丸太の切り方、キックバックの危険性、そして玉切りまで、一つひとつ実際に体験しました。
チェーンソーは、単に力を入れて切ればよい道具ではありません。チェーンソーの動きを理解し、丸太の状態を見ながら、無理のない操作をすること。これが、安全なチェーンソー作業の基本となります。
■ 午後:教室で「安全に作業するための知識」を学ぶ
午後からは研修室に移動し、学科講習を行いました。午前中に実際にチェーンソーを操作した後に学科を行うことで、実技で体験したことと知識を結びつけながら学ぶことができます。
【学科講習の内容】
- チェーンソー作業に伴う危険
- 正しい安全装備
- 作業前点検の重要性
- 伐木作業に関する基本的な知識
- 労働安全衛生関係の法令や安全に関するルール
テキストを活用しながら、安全に作業するために必要な基本的な考え方を確認しました。
■ まとめ
今回の1日目は、単に「チェーンソーの使い方」を覚える講習ではありませんでした。
午前中は実際にチェーンソーを操作し、作業前の点検、基本姿勢、丸太の切り方、キックバックの危険性、そして玉切りの基本を実技を通して学びました。午後は研修室で、チェーンソー作業の危険性、安全装備、、関係法令などについて学びました。
チェーンソーによる伐木作業で大切なのは、「木を切る技術」だけではありません。作業前に機械と周囲を確認し、丸太や木の状態を見極め、危険を予測して、安全な作業方法を選択することが重要です。
1日目は、こうした「安全に作業するための知識と技術の土台」をつくる一日となりました。また、1日目では立木の伐倒までは行わず、チェーンソーの基本操作と丸太の切断を中心に、安全な作業の基礎を身につけました。
次回の2日目は、1日目に学んだ知識と基本操作を踏まえ、いよいよ立木を対象とした伐倒実習へと進みます。
1日目に学んだ、
- 「切る前に考える」
- 「危険を予測する」
- 「安全を確認してから作業する」
という基本を大切にしながら、2日目の実習に取り組みます。
安全に伐るために、まず考える。
これを大切に、受講者の皆さんと一緒に安全な伐木技術を身につけていきます。
次回のラボ初級は9月20日です。
フォレストリー・ラボは、あなたにぴったりのチェンソーや刈り払い機の選び方から始めて、使い方やメンテナンス方法、安全な取り扱い方法、効果的な作業手順など、必要な知識と技術を一から丁寧に教えます。特に、危険性のある作業だからこそ、安全で確実な技術を身につけることを重視しています。
初めてチェンソーや刈り払い機を使う女性の方でも、安心して木の切断作業を行えるよう、分かりやすく丁寧にサポートいたします。あなたのニーズや目標に合わせたカスタマイズされた指導を通じて、自信を持って作業に取り組むことができるようお手伝いいたします。
また、フォレストリー・ラボでは、伐木などの業務特別教育と刈り払い機の取り扱い安全衛生教育も提供しており、これらの教育を修了された方には修了証をお渡ししています。この学んだ知識や技術は、本業としても、副業としても有効に活用できます。
さらに、基本技術から応用へ中級者のための超実践的林業実践講座として、「フォレストリー・ラボ 中級」では初級で得た知識と技術を応用し、さらに難しい技術を実践していきます。チェンソーのキャブレターの分解・清掃、昇柱器と使った木登り、大径木の伐木など本業として使える技術を習得できます。また、里山資源を活用できるように軽トラックが入れる幅の作業道開設の基本をお教えします。
また、フォレストリー・ラボ 中級の中で小型車両系建設機械の安全衛生教育行い、受講された方には修了書をお渡ししますのでここで学んでいたことを本業としても副業としても活用していただけます。
見学したい方は、お気軽にお問い合わせください。








