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2月1日にフォレストリー・ラボ中級コースが開催されました。
今回のラボでは、実際に危険木の伐木作業が行われている現場を訪れ、処理方法を見学しました。
現場では、どのように危険木を見極め、どんな手順と判断で伐木を行っているのかを解説していただきました。
その後、自分たちでも安全に対応できる危険木について、実際に処理作業を体験しました。
見学だけでなく、現場での判断ポイントや安全対策を確認しながら実践することで、危険木処理への理解を深める内容となりました。
危険木とは何か ― 放置が招くリスク
歩道を歩いていると、私有地や公園から木の枝が道路にはみ出しているのを見かけることはありませんか。
このように、木が境界を越えて張り出すと、通行の妨げになるだけでなく、事故や近隣トラブルの原因になることがあります。
「少しくらいなら問題ない」と思われがちですが、その少しの積み重ねが、将来的に大きな事故や責任問題へ発展するケースも少なくありません。
障害木と危険木
- 障害木
私有地や公園の木が境界線を越えて張り出し、人や車の通行を妨げている木を指します。 - 危険木
倒木の可能性が高く、倒れた場合に人命・建物・道路・電線などへ被害を及ぼすおそれのある木です。
以下のような木は、特に「危険木」と判断されます。
- 枯れている、または衰弱が進んでいる木
- 大きく傾いている木
- 一方向に枝が偏って張り出している木
- 根元が腐っている、空洞がある木
- 伐倒が難しい場所(道路沿い、建物際など)に立っている木
これらを放置すると、台風や強風、積雪などの自然災害をきっかけに、突然倒木する危険があります。
法律上の責任について
民法では、樹木管理に関する責任が明確に定められています。
- 民法第233条
隣地の木の枝が境界線を越えている場合、土地所有者はその枝の切除を求めることができます。
また、根が境界を越えている場合は、土地所有者が自ら切ることが可能です。 - 民法第717条
土地や樹木の管理不十分によって他人に損害を与えた場合、管理者(占有者)や所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。
つまり、
「知らなかった」「まだ倒れていない」では済まされないケースがあるということです。

近年深刻化する「ナラ枯れ」と危険木
近年、特に問題となっているのがナラ枯れです。
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシが病原菌を木の中に持ち込み、ミズナラやコナラなどが枯死する現象です。
主な症状
- 夏でも葉が赤くなり、早く落葉する
- 幹に小さな穴が開き、木くずや虫の排せつ物が根元にたまる
ナラ枯れが進行すると、外見上は立っているように見えても、内部が著しく弱くなり、突然倒れる危険木になります。
道路沿いや住宅地、公園の雑木林などで被害が拡大しており、これまで安全と思われていた場所でも注意が必要です。
危険木に対する安全な伐木方法
危険木の伐木は、通常の直立木と比べてはるかに高いリスクを伴います。
そのため、事前の観察と慎重な手順が欠かせません。
① 事前の観察と準備
- 木の傾き、枝の偏り、重心の方向を確認
- 根元の腐れや空洞の有無をチェック
- 枯れ枝(デッドブランチ)や引っかかり木の有無を確認
- 伐倒方向と反対側に確実な退避ルートを確保
- 足場の傾斜・滑りやすさを確認
② 伐倒方向の決定
基本は、木の重心方向へ自然に倒すのが最も安全です。
やむを得ず別方向へ倒す場合は、くさびや牽引具(ロープ・チルホールなど)を必ず併用します。
③ 受け口の作成
- 開口角は70〜90度程度と広めに
- 正確に切り合わせ、ツル(蝶番)をしっかり残す
- 危険要因のある側は、ツルをやや厚めに残すと安定しやすい
④ 追い口の作成
- 受け口より2〜3cm高い位置から入れる
- 追い口を入れ始めたら、早めにくさびを使用
- バーの挟み込みや急激な倒伏を防ぐことが重要
⑤ 補助具の活用
- 重心が偏っている場合は、くさびで押し込みを補助
- 危険度が高い場合は、牽引具を使い確実に方向制御
無理な単独作業は避け、必要に応じて専門業者への依頼も検討すべきです。
次回のラボ中級コースは3月1日に開催されます。
あなたにぴったりのチェンソーや刈り払い機の選び方から始めて、使い方やメンテナンス方法、安全な取り扱い方法、効果的な作業手順など、必要な知識と技術を一から丁寧に教えます。特に、危険性のある作業だからこそ、安全で確実な技術を身につけることを重視しています。
初めてチェンソーや刈り払い機を使う女性の方でも、安心して木の切断作業を行えるよう、分かりやすく丁寧にサポートいたします。あなたのニーズや目標に合わせたカスタマイズされた指導を通じて、自信を持って作業に取り組むことができるようお手伝いいたします。
また、フォレストリー・ラボでは、伐木などの業務特別教育と刈り払い機の取り扱い安全衛生教育も提供しており、これらの教育を修了された方には修了証をお渡ししています。この学んだ知識や技術は、本業としても、副業としても有効に活用できます。
さらに、基本技術から応用へ中級者のための超実践的林業実践講座として、「フォレストリー・ラボ 中級」では初級で得た知識と技術を応用し、さらに難しい技術を実践していきます。チェンソーのキャブレターの分解・清掃、昇柱器と使った木登り、大径木の伐木など本業として使える技術を習得できます。また、里山資源を活用できるように軽トラックが入れる幅の作業道開設の基本をお教えします。
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