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1月11日にフォレストリー・ラボ中級が開催されました。
今回のラボでは、軽トラックが通行する森林作業道を対象に、丸太組み工法を用いて回し場を設ける際の考え方と、安全に車両を転回させるための設計・施工のポイントを分かりやすく解説しました。
1.回し場とは何か
回し場とは、森林作業道を走行する車両が
方向転換(Uターンや切り返し)を行うためのスペースのことです。
森林作業道は幅が狭く、後退や無理な切り返しは
- 谷側への転落
- 横転
- 道路の崩壊
といった事故につながりやすいため、
安全に車両を回すための回し場が必要になります。
2.回し場を設けるときの基本的な考え方
回し場は、むやみに多く作るものではありません。
主に次のような場所に設けます。
- 作業道の終点
- 長い区間の途中で引き返しが必要な場所
- 後退すると危険な場所
良い回し場は、場所選びでほぼ決まります。
適した場所
- 地面がしっかりしている
- 傾きが緩やか
- 雨水が集まりにくい
避ける場所
- 谷側が急な斜面
- 湧き水やぬかるみがある
- 崩れた跡がある
3.安全な回し場の設計ポイント
回し場は、車両が安全に転回できるよう、大きさ・形・傾き・地形の使い方を考えて設計することが重要です。
大きさは「ぎりぎり」ではなく、作業道の幅より2~3m程度広げ、切り返しが2回以内で回れる余裕を持たせます。狭すぎると、運転時に谷側へ寄りやすくなり危険です。
形は円形に限らず、ゆるやかなカーブや台形とすることで切り返しがしやすくなります。特に斜面地では、台形の方が安全に使える場合が多くあります。
傾き(勾配)は、車両が停止して操作する場所であるため重要です。前後の傾きはできるだけ緩やかにし、横の傾きは谷側へ3~5%程度に抑えます。横断勾配がきついと、横転の危険が高まります。
回し場は、可能な限り山側を削る切土を基本とし、盛土だけで広げることは避けます。盛土が必要な場合は、車両の重さが集中することを考え、必ず安定した構造とすることが大切です。
4.丸太組み工法で施工する際の重要ポイント
丸太組み工法で回し場を作るときは、地面づくり・丸太の組み方・水の処理が特に大切です。
まず、施工前に表土や柔らかい土を取り除き、しっかりした地面を出すことが重要です。ここを丁寧に行わないと、完成後に地面が沈んだり、丸太組みが崩れたりする原因になります。
次に、盛土が必要な場合は、土を盛るだけにせず、丸太組みでしっかり支えます。丸太は太めのものを使い、高さはおおむね1m以下に抑え、動かないように確実に固定します。無理に高くすると、不安定になり危険です。
また、水は丸太組みの大敵です。回し場に水が溜まらないようにし、雨水が自然に谷側へ流れる形を作ります。丸太の間に水の逃げ道を確保し、盛土の中に水を閉じ込めないことが、長持ちさせるための大切なポイントです。
5.丸太組み回し場の維持管理
丸太組み工法で作った回し場は、木材の劣化や水・土の影響、車両荷重の集中を受けやすいため、維持管理が欠かせません。点検や補修を行わずに使い続けると、沈下や崩れが進み、転落などの事故につながるおそれがあります。
点検は、大雨や台風の後、雪解け後、久しぶりに使用する前に行い、年に1回以上の定期点検を基本とします。特に、丸太のずれや浮き、地面の沈下、ひび割れや段差、谷側の洗掘、水たまりがないかを重点的に確認します。
よく起こる不具合としては、地面の沈下やわだち、丸太のずれ・浮き、排水不良があります。沈下やわだちは早めに土を足して締め直し、丸太のずれは元に戻して必要に応じて固定し直します。排水不良が見られる場合は、詰まった土や落ち葉を取り除き、水の流れを回復させることが最優先です。
回し場を長く安全に使うためには、谷側ぎりぎりまで寄らない、切り返しはゆっくり行う、積載時は特に慎重に操作するなど、使い方にも注意が必要です。危険を感じた場合は、無理に使用しない判断も重要です。
沈下が繰り返し発生する場合や、丸太の腐りが進んでいる場合、盛土が大きく崩れ始めている場合は、早めに補修や作り直しを検討します。小さな不具合のうちに対応することが、大きな事故を防ぐ最も効果的な方法です。
これらの点を意識し、定期点検・早めの補修・無理のない使い方を心がけることで、丸太組みの回し場を安全で長持ちさせることができます。
これらのポイントを踏まえ、受講生の皆さんには実際に回し場づくりを実践していただきました。
次回のラボは2月1日に開催されます。
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