2月16日にフォレストリー・ラボ初級コースが開催されました。
この日のラボでは、チェーンソーの簡単なメンテナンスとソーチェンの目立てを行いました。
1. チェーンソーのメンテナンス
チェーンソーは細かいゴミが溜まりやすく、摩耗や破損を放置すると事故やケガのリスクが高まります。長く使用するためには定期的なメンテナンスが不可欠です。適切な管理をすれば20年以上使える場合もありますが、不適切な使用やメンテナンス不足で5年程度で故障することもあります。
エアクリーナーエレメントの清掃
エアフィルターが汚れるとゴミが詰まり、空気の取り入れが減り、出力が低下します。そこで、以下の手順で清掃を行いました。
- カバーを取り外す前に、ゴミがエンジン内部に落ちないようチョークを閉じる。
- カバーを外し、エアフィルターの状態を確認。
- エアコンプレッサーやパーツクリーナーでフィルターのゴミを吹き飛ばす。
- 必要に応じてエアフィルターを取り外し、内部の清掃を実施。汚れがひどい場合は交換。
エンジンの仕組みとメンテナンス
次に、チェーンソーのエンジン構造を説明しながら分解を行いました。主要部品として、
- スプロケット(ソーチェンを回す)
- 遠心クラッチ(エンジンの回転をチェーンに伝える)
- ピストン・シリンダー(燃焼を行う部分)
エンジンがかからない、回転数が安定しないなどの不調の原因として、キャブレターのゴミ詰まりが考えられます。キャブレターは、燃料と空気の混合を行い、エンジンの回転数を調整する重要な役割を持ちます。以下の3つがキャブレターの主な故障原因です。
- メンテナンス不足による長期間の酷使
- 粗悪な燃料の使用
- 長期間の使用による部品の摩耗・劣化
キャブレターの調整
キャブレターの調整には、以下の3つのスクリューを使用します。
- Lスクリュー:低速時の燃料供給量を調整。
- Hスクリュー:高速時の燃料供給量を調整。
- LAスクリュー:アイドリング時のスロットル開度を調整。
調整の基本原則
- 時計回りに回す → 燃料供給が減少し、エンジン回転数が上昇。
- 反時計回りに回す → 燃料供給が増加し、エンジン回転数が低下。
適切なキャブレター調整により、エンジンの安定した動作が可能になります。
2. ソーチェンの目立て
午後の講習では、ソーチェンの構造と目立て方法について学びました。
ソーチェンの基礎知識
ソーチェンは、木材を削るカッターと駆動力を受け止めるドライブリンクで構成され、リベットでつながれた構造になっています。カッターには以下の種類があります。
- チッパー(丸刃) – 目立てが簡単で持続性が高い。
- マイクロチゼル(半丸刃) – 切れ味が良く、日本の林業で広く使用。
- セミチゼル(半角刃, 半丸刃) – マイクロチゼルより切れ味が向上。
- シャンファーチゼル(半角刃) – 切れ味と目立てのバランスが良い。
- チゼル(角刃) – 切れ味に特化し、上級者向け。
目立ての重要性
ソーチェンの目立て不良は、チェーンソーの故障原因の90%を占めると言われています。目立てを適切に行うことで、切れ味を回復し、作業効率を向上させることができます。
目立ての基本
- ヤスリの角度:チェーンの種類によって異なる。
- マイクロチゼル型:30° / 85° / 10°
- セミチゼル型:30° / 85° / 90°
- チゼル型:25° / 60° / 90°
- ヤスリの選定:ピッチに応じた適切なヤスリ径を使用。
- カッターの形状維持:削りすぎないよう注意。
参加者のソーチェンの規格とカッター形状を確認し、それぞれのチェーンに適した目立て方法を実践しました。

次回のラボは3月16日を予定しています。
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