「小型車両系建設機械の種類と用途を徹底解説【特別教育2日目】」


9月1日にフォレストリー・ラボ中級が開催されました。

この日のラボの内容は小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育の2日目を行いました。

労働安全衛生法における「車両系建設機械」とは、法律で定められた建設用の機械のことです。これらの機械はエンジンなどの動力で動き、自分で動いてさまざまな場所に移動できる特徴があります。具体的な種類は「労働安全衛生法施行令第20条第12号の別表7」でリスト化されています。

車両系建設機械は、用途に応じて次の6つの種類に分けられます。

  1. 整地・運搬・積込み用機械: 土や砂利を平らにしたり、運んだり、積み込んだりするための機械です。
  2. 掘削用機械: 地面を掘ったり、穴を開けたりするための機械です。
  3. 基礎工事用機械: 建物や構造物の基礎を作るための機械です。
  4. 締固め用機械: 土や砂利を押し固めて地面を安定させるための機械です。
  5. コンクリート打設用機械: コンクリートを流し込んで固めるための機械です。
  6. 解体用機械: 建物や構造物を壊すための機械です。

それぞれの機械は、特定の作業に特化しています。

車両系建設機械の各種類について具体的な解説を行います。

①整地・運搬・積込み用機械

整地・運搬・積込み用機械には、次の建設機械が含まれます。

  • ブルドーザー
  • モーターグレーダー
  • トラクターショベル
  • ずり積機
  • スクレーパー
  • スクレープドーザー
  • 厚生労働省令で定める1から6までの機械に類するもの

これらについて、順を追って詳細な解説を行います。

ブルドーザー

ブルドーザーは、土砂を掘り起こし、運搬し、平らにする建設機械で、主に建設現場で使用されます。

ブルドーザーの前部には「土工板(排土板:英語ではドーザーまたはブレードと呼ばれます)」という大きな板が取り付けられており、ブルドーザーが進む方向の土を削ったり、押したり、平らにしたりする機能があります。

モーターグレーダー

モーターグレーダーは、装備されたブレードを用いて路面や地表を削ったり、材料を均等に敷き詰めて形成や調整を行う建設機械です。

道路建設における路床や路盤の造成、精密なグラウンド整備など、土木工事での平滑化作業に使用されるほか、斜面の削減、形成、溝掘りなど多岐にわたる用途にも対応します。

トラクターショベル

トラクターショベル、別名ローダーは、トラクターの前部に取り付けられたバケットを用いて土砂を掘り起こし、運搬や積み込みを行う建設機械で、主に工事現場で使用されます。

トラクターショベルにはホイール式(車輪式)とクローラー式のタイプがあり、ホイール式はホイールローダーとも呼ばれ、その高い機動性により広範囲で活躍しています。

ずり積機

ずり積機とは、主に鉱山やトンネル工事で使われる建設機械です。掘削した土や岩、鉱石などを効率よく運び出すために使われます。

スクレーパー

スクレーパーは、掘削、積込み、運搬、捨土、敷きならしといった一連の土工作業を一台でこなす建設機械です。高い場所の土を削る、低い場所を埋めるといった作業に適しており、宅地、工場敷地、ゴルフ場、道路敷地などの土地造成に主に使用されます。

スクレープドーザー

スクレープドーザーは、スクレーパーとブルドーザーの両方の機能を持つ建設機械で、50メートルから150メートルの中距離での掘削や運搬、地平作業に最適です。狭いスペースでの操作にも対応しており、主に土地の造成や道路建設に使用されます。

②掘削用機械

掘削機械には、次のような建設機械が含まれます。

・パワーショベル
・ドラグショベル
・ドラグライン
・クラムシェル
・バケット掘削機
・トレンチャー
・1から6までに掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械

これらについて、順を追って詳細な解説を行います。

パワーショベル

パワーショベルは建設現場や解体作業で使われる重機械で、動力を用いて動く大きなバケットを使って土砂、硬い地盤、軟岩などを掘り出すことが可能です。

バケットは通常上向きに取り付けられており、下から上に向かって材料を掘り起こす動作を行うため、特に高所での土砂の掘削に最適です。

ドラグショベル

ドラグショベルは、強力な掘削能力を持つ建設機械で、大規模な掘削作業に使用されます。バケットは通常下向きに取り付けられ、地面の下を掘る作業に特に適しています。

「油圧ショベル」、「バックホウ」、「ユンボパワーショベル」とも呼ばれることがあり、これらはパワーショベルと同じように使われることがあります。建設や土木業界では、これらの用語を厳密に区別することは少ないです。

ドラグライン

ドラグラインは土砂を集めるための掘削機械で、機体から伸びるブームの先にあるバケットを振り子のように前方に投げ出し、引き戻すことで土砂を掬い上げます。この方式では、機械自体を移動させることなく、広い範囲の掘削作業が行えます。

クラムシェル

クラムシェルは掘削機械の一種で、バケットが二枚貝のような形状をしていることからこの名前が付けられました。2枚のバケットを開いて地面に落とし、ケーブルや油圧を使って閉じることで土砂を掴む構造になっています。掘削力は強くないため、軟弱な地盤の掘削や、海底や川底の土砂を浚渫するのに適しています。

バケット掘削機

バケット掘削機は、土砂や岩石を掘り出す建設機械で、建設現場や土木工事において広く利用されています。大きなバケットで地面を掘削し、掘り出された材料の移動や運搬を行うことができます。

トレンチャー

トレンチャー(トレンチャ)は、掘削機械の一種で、無電柱化工事や農業用の排水溝工事などに使用される機械です。狭くて深い溝を掘る作業に適しています。

 1から6までに掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械

1から6に分類される機械に似たものとして、厚生労働省が定める建設機械があります。以下のような機械がこれに該当します。

  • ミニショベル: 小型で動きやすく、狭い場所での作業に向いています。
  • グラブショベル: クラムシェルの一種で、特に積もった土や廃材を掘り起こすのに適しています。
  • ドラグラインショベル: 長いアームを持ち、遠くにある土砂を掘り起こすことができます。

これらの機械は、それぞれ特定の作業に便利です。

③基礎工事用機械

基礎工事に使用される機械には、次のような建設機械があります。

  • くい打機
  • くい抜機
  • アースドリル
  • リバースサーキユレーションドリル
  • せん孔機(チュービングマシンを有するものに限る。)
  • アースオーガー
  • ペーパードレーンマシン
  • 1から7までに掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械

これらについて、順を追って詳細な解説を行います。

くい打機

杭打機(パイルドライバー)は、建設工事や土木工事で基礎を作るために使われる機械です。

杭とは、鋼管杭やH鋼、鋼矢板などを指します。これらは、軟弱な地盤に建物を建てる基礎杭、掘削時の支保工、災害時の被害を防ぐための施設など、地盤からの支持力が必要な場所で使われます。

杭打機は、これらの杭を地盤に打ち込むために現場で使用されます。

くい抜機

くい抜機(杭抜機)は、地盤から杭を引き抜くために使用される建設機械です。これは、地盤に杭を打ち込む「くい打機」と対をなす機械です。

くい打機と同じく、くい抜機も建設工事や土木工事で基礎を作る際に重要な役割を果たしています。

アースドリル

アースドリルは、ドリリングバケットを使用して土砂を地表に排出する建設機械であり、掘削からコンクリートの打設までの作業を一台で完結できます。建築分野で広く利用されており、狭い敷地でも施工可能な点が特長です。

 リバースサーキユレーションドリル

リバースサーキュレーションドリルは、特殊なビットを使用して基礎杭の掘削を行い、掘削残土を泥水と共に逆流させることで断続的に掘削を行う建設機械です。この機械は主に岩盤層の掘削に使用されます。

せん孔機(チュービングマシンを有するものに限る。)

せん孔機は、サドル付き分水栓を利用して配水管に穴を開けるための建設機械です。手動式と電動式の二つのタイプが存在し、使用する環境や配水管の種類によって選択されます。

アースオーガー

アースオーガーは、オーガーヘッドを備えたスクリューを回転させて基礎杭などの穴を掘る建設機械です。主に地下鉄、下水道、その他の地上構造物の基礎工事に使用されます。

 ペーパードレーンマシン

ペーパードレーンマシンは、地中に設置されたペーパードレーンという特別な排水材を用いて、地中の水を集め、効率的に排水することで地盤を安定させる建設機械です。

この機械は主に軟弱な地盤で使用され、圧密を促進し地盤の強度を高めることが目的です。これにより、基礎工事や土木工事、構造物の設置を安全に進めることができます。

1から7までに掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械

1から7に分類される機械に似たものとして、厚生労働省が定めた建設機械があります。例えば、以下のような機械が含まれます。

  • ミニパイルドライバー: 小型のくい打ち機で、狭い場所でも動きやすく、作業がしやすいです。
  • 振動アースドリル: 振動を使って、効率よく地面を掘るための機械です。

これらの機械は、特定の作業に特化したものです。

④締固め用機械

締固め用機械にはローラーが含まれます。また、ローラーに似た機械も厚生労働省によって定められています。これらの機械について、詳しく説明します。

 ローラー

ローラーは、路床、路盤、舗装面の支持力を向上させるために使用される建設機械で、主に道路やダムの盛り土の締め固め、道路の舗装、建築構造物の基礎、地下埋設物の覆い土などの締め固め作業に利用されます。

ローラーに掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械

ローラーに似た機械として、厚生労働省が定めた建設機械があります。具体的には、次のような機械が該当します。

  • タイヤローラー: ゴムタイヤで均一な圧力をかけて締固める機械です。
  • スチールホイールローラー: 鋼製のホイールを使って強力に圧縮する機械です。
  • 振動ローラー: 振動を利用して、土砂やアスファルトを効率的に締固める機械です。

これらの機械は、それぞれ異なる方法で地面を締め固めます。

⑤コンクリート打設用機械

コンクリート打設用機械には、コンクリートポンプ車や、それに似た機械(厚生労働省が定めるもの)が含まれます。これらについて、順を追って詳しく説明します。

コンクリートポンプ車

コンクリートポンプ車は、建設現場でミキサートラックから運ばれる生コンクリートを配管やホースを使って打設場所まで圧送するためのポンプを備えた建設機械です。

この機械により、コンクリートをポンプで圧送し、ホースを介して高い場所や遠くの距離まで打設することが可能です。主に高層ビル建設や大規模な土木工事に利用されます。

コンクリートポンプ車に掲げる機械に類するものとして厚生労働省令で定める機械

コンクリートポンプ車に似た機械として、厚生労働省が定めた建設機械があります。具体例としては、以下のようなものがあります。

  • ショートリーチポンプ車: ホースが短く、狭い現場やアクセスが難しい場所での作業に適しています。
  • ラインポンプ車: 長いホースを使って広範囲にコンクリートを供給できるタイプです。
  • ショットクリートポンプ車: コンクリートを圧送しながら噴霧する機能があり、斜面や天井などの打設に適しています。

これらの機械は、それぞれ特定の現場条件に応じた特徴を持っています。

⑥解体用機械

解体用機械には、ブレーカや、それに似た機械(厚生労働省が定めたもの)が含まれます。これらについて、順を追って詳しく説明します。

ブレーカ

ブレーカは、パワーショベルの先端に取り付けるアタッチメントで、チゼルを用いて連続的に打撃を加える建設機械です。この機械は、舗装された道路の表面やコンクリート構造物の解体、岩の破砕や岩盤の掘削などに利用されます。

ブレーカに類するものとして厚生労働省令で定める機械

解体用機械には、ブレーカのほかに、厚生労働省が定めた以下のような機械も含まれます。

  • 鉄骨切断機: 鉄骨やその他の金属を切断するためのはさみ状のアタッチメントを持つ機械です。
  • コンクリート圧砕機: コンクリートを砕くためのはさみ状のアタッチメントを持つ機械です。
  • 解体用つかみ機: 木造の建物やその解体物をつかんで持ち上げるためのフォーク状のアタッチメントを持つ機械です。

これらの機械は、解体作業を効率的に行うための特別な機能を備えています。

これらの3つの建設機械は、2013年7月1日から労働安全衛生法で規定される解体用機械として追加されました。それまでは、これらの機械は車両系建設機械には含まれておらず、労働安全衛生法の規制が適用されていませんでした。

しかし、休業が4日以上続くような重傷事故が年間100件以上発生し、死亡事故などの深刻な災害も起きていたため、これらの機械も規制対象として追加されたのです。

車両系建設機械の運転には、その種類に応じて以下の資格が必要です。

運転する車両系建設機械の種類必要な資格
整地・運搬・積込み用機械、掘削用機械【機体重量3t以上】
車両系建設機械(整地等)運転技能講習
【機体重量3t未満】
小型車両系建設機械(整地等)運転特別教育
基礎工事用機械【機体重量3t以上】
車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習
【機体重量3t以上】
小型車両系建設機械(基礎工事用)運転特別教育
締固め用機械締固め用建設機械(ローラー)の運転特別教育
コンクリート打設用機械コンクリートポンプ車特別教育
解体用機械【機体重量3t以上】
車両系建設機械(解体用)運転技能講習
【機体重量3t以上】
小型車両系建設機械(解体用)運転特別教育

車両系建設機械を移動(公道で走行)させるためには、道路交通法にもとづく「大型特殊自動車免許」もしくは「小型特殊自動車免許」の取得が必要です。

大型特殊自動車免許とは、大型特殊自動車を公道で走行させるための免許です。道路交通法上、大型特殊自動車の基準は、「小型特殊自動車の規格をこえるもの」であると定められています。

小型特殊自動車免許とは、小型特殊自動車を公道で走行させるための免許です。小型特殊自動車の規格は、以下のとおり定められています。

全長4.7m以下
全幅1.7m以下
全高2.0m以下(ヘッドガード等を備えた自動車で、ヘッドガード等を除いた部分の高さが2.0m以下のものについては2.8m以下)
最高速度時速15km以下

すでに普通免許や普通二輪免許を持っている場合、小型特殊自動車免許は取得する必要はありません。これらの免許があれば、小型特殊自動車も運転できます。

ただし、普通自動車として扱われる車両系建設機械を公道で走らせるには、大型特殊自動車免許や小型特殊自動車免許に加えて、普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許のいずれかが必要です。

林業ではドラグシャベルを使用した作業道開設が主なさぎょうであるため、今回は機体重量が3t未満のドラグシャベルを使用して実技教育を行いました。

午後から学科教育を行い、修了証をお渡しして、小型車両系建設機械の特別教育が終了しました。

次回のラボは10月6日を予定しています。

フォレストリー・ラボでは、あなたにぴったりのチェンソーや刈り払い機の選び方から始めて、使い方やメンテナンス方法、安全な取り扱い方法、効果的な作業手順など、必要な知識と技術を一から丁寧に教えます。特に、危険性のある作業だからこそ、安全で確実な技術を身につけることを重視しています。

初めてチェンソーや刈り払い機を使う女性の方でも、安心して木の切断作業を行えるよう、分かりやすく丁寧にサポートいたします。あなたのニーズや目標に合わせたカスタマイズされた指導を通じて、自信を持って作業に取り組むことができるようお手伝いいたします。

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さらに、基本技術から応用へ中級者のための超実践的林業実践講座として、「フォレストリー・ラボ 中級」では初級で得た知識と技術を応用し、さらに難しい技術を実践していきます。チェンソーのキャブレターの分解・清掃、昇柱器と使った木登り、大径木の伐木など本業として使える技術を習得できます。また、里山資源を活用できるように軽トラックが入れる幅の作業道開設の基本をお教えします。

また、フォレストリー・ラボ 中級の中で小型車両系建設機械の安全衛生教育行い、受講された方には修了書をお渡ししますのでここで学んでいたことを本業としても副業としても活用していただけます。

見学したい方は、お気軽にお問い合わせください。


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